文法編 / 第4章 強調・限定 / クエスト 6
〜だに
「〜するだけでも」という古い言い方。決まった動詞とだけ組む慣用形。
導入
場面:大きな地震の被害を振り返るナレーション
あの日のことは、想像するだに恐ろしい。
意味
〜するだけでも(〜だ)/〜さえ…ない 「想像するだに」なら「想像するだけでも」、「微動だに…ない」なら「少しも…ない」。
接続
| 付き方 | 例 |
|---|---|
| 動詞(辞書形)+ だに | 想像するだに/考えるだに |
| 名詞 + だに(…ない) | 微動だにしない/一顧だにしない |
⚠️ 使える言葉がほぼ決まっている。「想像する・考える・聞く・思い出す+だに」と「微動・一顧+だにしない」。慣用句として覚えるのが速い。
例文
- あんな事故が起きるとは、予想だにしなかった。 日常の場面
- 彼は厳しい批判にも、微動だにしなかった。 人の様子
- 戦争の記憶は、思い出すだに胸が痛む。 語り・エッセイ
使い分け — 「〜さえ」の仲間たち
| ニュアンス | ここが違う | |
|---|---|---|
| 〜だに | 〜するだけでも | 決まった動詞とだけ組む古い形 |
| 〜すら | 〜さえ(極端な例) | 名詞に広くつけられる |
| 〜さえ | 〜も | 普通の言い方。制限がない |
| 〜たりとも | たった〜も…ない | 数量の全否定で別の意味 |
ミニ問題
3問 — 正しいものを選ぼう
Q1そんな恐ろしい結果は、考える( )身がふるえる。
正解:だに — 「考えるだけでも身がふるえる」という意味。「べく」は「〜するために」、「ものを」は「〜のに」で、どちらも合わない。
Q2彼の決意は固く、まわりが何を言っても微動( )しなかった。
正解:だに — 「微動だにしない」は「少しも動かない」という決まった言い方。「微動すら」「微動あっての」とは言わない。
Q3「だに」が使えない文はどれ?
正解:その料理は食べるだにおいしい — 「だに」は「想像する・考える・思い出す」など決まった動詞とだけ組む。「食べる」のような普通の動詞には使えない。