文法編 / 第1章 時間・直後 / クエスト 3
〜なり
「〜して、そのまますぐに」。同じ人が意外な行動をしたときに使う。
導入
場面:帰ってきた弟の様子を家族に話す
弟は家に帰るなり、自分の部屋に閉じこもってしまった。
意味
〜すると、そのまますぐに 〜した直後に、同じ人が意外な行動・普通でない行動をした。
接続
| 付き方 | 例 |
|---|---|
| 動詞(辞書形)+ なり | 帰るなり/見るなり/聞くなり |
⚠️ 前と後ろは同じ人の動作に限る。後ろには意外な行動・普通でない行動が来る。過去の出来事だけ。なお「座ったなり動かない」のような「た形+なり」は「〜したまま」という別の意味なので注意。
例文
- 娘は学校から帰るなり、かばんを投げ出して遊びに行った。 日常の場面
- 彼女はその手紙を読むなり、泣き出してしまった。 人の様子
- 部長は報告を聞くなり、顔色を変えて会議室を出ていった。 ニュース・ビジネス
使い分け — 「するとすぐ」の仲間たち
| ニュアンス | ここが違う | |
|---|---|---|
| 〜なり | 〜して、そのまま意外な行動 | 前後で同じ人の動作に限る |
| 〜や否や | ほぼ同時。硬い書き言葉 | 前後の人が違ってもいい |
| 〜が早いか | どちらが先か分からない速さ | 後ろは意志的な動作が多い |
| 〜たなり | 〜したまま(状態が続く) | 「た形+なり」は別の意味 |
ミニ問題
3問 — 正しいものを選ぼう
Q1彼は私の顔を見る( )、急に笑い出した。
正解:なり — 「見た直後に、同じ人が意外な行動(急に笑い出す)をした」。「ゆえに」は理由、「ともなく」は「はっきり〜せずに」という意味で、どちらも合わない。
Q2「なり」が使えない文はどれ?
正解:兄が帰るなり、雨が降り出した — 「なり」の前と後ろは同じ人の動作に限る。「兄が帰る」と「雨が降る」は主語が違うので使えない(「や否や」なら使える)。
Q3「彼は座ったなり、動かない」の意味はどれ?
正解:座ったまま、動かない — 「た形+なり」は「〜したまま(状態が続く)」という別の意味。「するとすぐ」の意味になるのは「辞書形+なり」だけ。