文法編 / 第1章 時間・直後 / クエスト 5
〜を皮切りに
それを始まりにして、次々に続いていくことを表す。ツアーや出店のニュースでよく出る。
導入
場面:人気バンドの全国ツアーのニュース
ツアーは東京公演を皮切りに、全国8都市で行われる。
意味
〜を始まりとして それが最初の一つで、その後、同じようなことが次々に続いていく。
接続
| 付き方 | 例 |
|---|---|
| 名詞+ を皮切りに(して) | 東京公演を皮切りに/挨拶を皮切りにして |
| 名詞+ を皮切りとして | この店を皮切りとして/その事件を皮切りとして |
⚠️ 後ろには「次々に発展していく」内容が来る。悪い出来事の始まりには使いにくい。特に天災・事故には使わない。
例文
- 彼の一言を皮切りに、みんなが次々と意見を言い始めた。 日常の場面
- 彼女はその映画を皮切りに、話題作に次々と出演した。 人の経歴
- 当社は大阪店を皮切りに、全国に10店舗を出店する予定だ。 ニュース・ビジネス
使い分け — 「きっかけ・始まり」の仲間たち
| ニュアンス | ここが違う | |
|---|---|---|
| 〜を皮切りに | それを最初に、次々に続く | 後ろは発展・拡大していく内容だけ |
| 〜をきっかけに | 単なる契機 | 続く・広がる意味はない。悪いことにも使える |
| 〜を機に | 人生や仕事の節目 | 結婚・退職など大きな変わり目に使う |
| 〜に始まり | 〜から〜まで、と並べる | 「〜に至るまで」などと列挙することが多い |
ミニ問題
3問 — 正しいものを選ぼう
Q1渋谷店のオープン( )、全国に次々と新店舗ができた。
正解:を皮切りに — 渋谷店が最初で、その後次々に店が増えている。「を限りに」は「それを最後にやめる」、「をよそに」は「〜を気にしないで」で合わない。
Q2会長の挨拶( )、記念行事が次々と続いた。
正解:を皮切りに — 挨拶が最初で、行事が次々と続いた。「をもって」は「それで終わり」という区切り、「はおろか」は「〜はもちろん」で、どちらも合わない。
Q3「を皮切りに」が使えない文はどれ?
正解:地震を皮切りに、各地で被害が広がった — 「を皮切りに」は天災・事故など悪い出来事の始まりには使えない。発展していくことの始まりだけに使う。