文法編 / 第1章 時間・直後 / クエスト 6
〜を限りに
「今日で終わりにする」と区切りを言う硬い言い方。決意の表明やお知らせでよく出る。
導入
場面:ベテラン選手の引退会見
本日を限りに、現役を引退いたします。
意味
それを最後として 今まで続いてきたことを、その時を最後にやめる。決意やお知らせに使う。
接続
| 付き方 | 例 |
|---|---|
| 名詞(今日・本日・今回など、時を表す語)+ を限りに | 今日を限りに/本日を限りに/今回を限りに |
⚠️ 後ろは「やめる・終わりにする」の文。なお「声を限りに叫ぶ」は「精一杯(せいいっぱい)」という別の意味なので注意。
例文
- 今日を限りに、タバコをやめると決めた。 日常の場面
- 彼女は今年を限りに、30年続けた教師の仕事を辞めるそうだ。 人の様子
- 当店は今月末を限りに閉店いたします。 お知らせ・ビジネス
使い分け — 「これで終わり」の仲間たち
| ニュアンス | ここが違う | |
|---|---|---|
| 〜を限りに | それを最後にやめる | 話し手の決意がこもることが多い |
| 〜をもって | 事務的な区切り | 案内文で使う硬い書き言葉。「本日をもって閉店します」 |
| 〜を最後に | それ以降、起こっていない | 後ろは「その後〜ていない」の文が多い |
ミニ問題
3問 — 正しいものを選ぼう
Q1今日( )、お酒はきっぱりやめます。
正解:を限りに — 「今日を最後にやめる」という決意。「を皮切りに」は始まり、「をおいて」は「〜のほかにない」で、どちらも合わない。
Q2今回の公演( )、この劇場は長い歴史に幕を下ろす。
正解:を限りに — 今回の公演を最後に劇場が終わる。「を皮切りに」は「それを始まりに次々と」、「にもまして」は「〜以上に」で合わない。
Q3「声を限りに助けを呼んだ」の意味はどれ?
正解:出せる限りの大声で(精一杯) — 「声を限りに」は「精一杯の大声で」という別の意味の慣用表現。「今日を限りに」の「それを最後に」の意味とは違う。